少子化を語るならFACTFULLNESSも読んで欲しい

このブログでは基本アニメの感想書くことにしてますが、ツウウイッターで少子化補助金の話題見るたびどうしてもこのFACTFULLNESSのことが頭に浮かんでくるのが抑えられず、このブログに吐露することにします。

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

FACTFULLNESSという本自体は、世界の統計データを元に「途上国」に対する思い込みを正すことを通じてデータにあたることの重要性を説く本なのですが、この本では度々「子供が減って生活が豊かになった」というキーワードが出現します。これ自体は「予防接種により子供の死亡率が減ったので子供を多く生む必要が無くなった」「女性教育や避妊の普及の結果」というポジティブな発展の結果として現れる言葉なのですが、その結果として当然出生率は低下します。また、宗教により出生率が変化するわけではない、という文脈で「所得が高いほど子供の数は少ない」というデータも出現し、データをよく見ると所得が高い国は概して出生率2周辺かそれ以下になることも示されています。その他色々なデータがこの本には出てくるのですが、とにかく「子供が減ることで途上国の人間は豊かになる」は共通しており、女子教育を受けること子供の数を減らせる方向に迎えることをとても喜ぶ人間さえ出てくるのはかなり印象的でした。

インターネット等では「少子化対策に政府は子育てに補助金を出せ!」という意見をよく見るのですが、これは直感的には納得感のある意見なのですが、「生活が豊かになると出生率は下がる」ということを大量のデータで示されたあとでは本当にそれで出生率上がるのか正直疑問なのです。根本的には何らかの価値観の強烈な変化が無い限りは何をしようが無駄ではないかとも思えてきます。