ドラクエ3 ちょいプレイ感想

ドラクエ全然やったことない人間なので、丁度いいと思ってドラクエ3リメイク買っちゃいました。ちょいプレイしたので感想。

www.dragonquest.jp

思ったより死ぬ

一度に出てくる敵の量が多い上にダメージ量も多いし、前衛後衛概念も無いのでわりとすぐ僧侶や魔法使いが死にますね。思ったよりきついなというのが最初期の感想。

金欠

とにかく金が無い。やばいぐらい無い。(最初期は)
戦闘で稼げる金に対して武器の値段がひたすら高い。
なお、ここら辺で直線的にクエストを進めていくゲームではないことに段々気付く。

バトル

大抵の場合で自分操作よりバッチリいこうぜでオート操作させた方が上手いっすね!まず第一に私がドラクエ知識がないので上手く操作できないのと、第二に自分で命令した場合はターンサイクルの最初の段階で命令を決定しないといけないのに対し、オート操作は直前の状況を参考に動けてるところっすね。ターンが動いてる最中にダメージ喰らったキャラが出たらホイミしてくれるとか、自分操作だと出来ないことやってくれるのが嬉しい。
というわけで、すぐに「めいれいさせろ」は基本やらずに「バッチリいこうぜ」の全員オートプレイに変更。ボタン押しっぱで諸々高速スキップしてくれる機能欲しいなあ。



ルーラ習得以後

キメラのつばさって街にしか戻れないものと思ってたので、今作でダンジョンにも飛べることにまず驚愕。そしてルーラで好きなタイミングで飛べるようになった結果、ダンジョンでレベルあげ→実家→ダンジョンのループが出来るようになって驚愕。

最終的に気付いたこと

このゲーム、のんびり探索したりダンジョンとのループでレベル上げしたりするゲームであって、一直線にメインクエスト攻略していくゲームじゃないっすね。ぶっちゃけランダムエンカウントシステムは未だに好きになれないので探索だるいんですが、これもレベル上げの一部と思ってのんびりやってます。そう、進めるとかさっさとクリアしようとか考えずに、のんびりと全箇所探索する気でやる分には結構楽しいゲームっすわ。

SANABI クリア後感想

TLで見かけて2Dワイヤーアクションゲームだということで買ってみたSANBIくん、クリアしました。
ぶっちゃけ私には過剰評価されてるように見えるなあ… と思いました。以下感想詳細。
store.steampowered.com

気持ち良いワイヤーアクション

とにかくワイヤーアクションに全振りしているゲームです。グラップリングビーム取った直後のサムス以上にずっとワイヤーしてます。ワイヤーで掴める敵やオブジェクトや角へのオートエイム機能が結構働いてくれるおかげで、思ったより遥かに操作は楽ですし、何よりワイヤーアクションすればするほど高速移動ができるのが気持ちいいです。天井にワイヤー出しながら振り子の要領でジャンプ高速移動繰り返せると通常移動よりずっと早く移動できるので爽快っすわ。敵への攻撃も基本的にワイヤーアクションの要領で行えるので、思考をワイヤーアクション+αに割り振らなくても良いデザインにしてるのは引き算の良さですね。

美麗で細かく動くドット絵

「美麗なドット絵」という文句も最近のドット絵風2Dゲームだとだいたい全部に当てはまっちゃうので聞き飽きたものになりつつありますが、これはやっぱり綺麗ですし、キャラが(というかヒロイン枠の子が)細かく動いてくれる姿が良いと思いますね。

…ここまでが褒めどころ

ストーリーパート+会話パートの頻度の多さ

最近の私は、ゲームにおけるストーリーパート部分が挟まれて手を止めさせられるのがムカつくレベルに達しているんですが、SANABIはかなりこれを思いました。量としていわゆるFFなんかのように会話ムービーがずっと続く~というほどではないですが、ストーリー会話(わりと長い)→アクションゲーム部分→ストーリー会話(わりと長い)が繰り返され続けるので結構苦痛でした。スカネクのようにデフォルトがオートモードってわけじゃないので、いちいち会話の度にボタン押すのがだるくなってましたよ。

ストーリー部分重視のゲーマーには良かったと思いますが、ワイヤーアクション目当ての私にはこの部分がかなりNot for meです。何度「会話パート入った!この会話終わったら一区切り入れようか」で意外と長くて終わらないもどかしさを味わったことか。

ストーリー展開のストレス

2点あります。

一つ目は、障害破壊のカタルシスにイマイチ欠けてるところで、『目標Aに行くぞ→障害Bで目標Aが潰された!とりあえず障害Bを叩くために目標Cに行くぞ!→目標Cを叩こうとしたら潰された!仕方ないから次の手を考えるぞ!』といった具合で、各章で障害なりボスなり上層目指すぞって目標なりが出てきて、「電源を入れる」だとかの小目標を目指してゲームやるわけですが、毎回毎回潰されるか意味ありませんでしたと言われて次どうしようって話になることが多すぎるように感じました。別にこれでゲーム性が何か変わるわけじゃないんですが、こうも毎回毎回苦労してやったことに「意味ありませんでした。次行きましょう」って言われると徒労感が強いです。


二つ目は、ヒロイン枠のマリの言動で、ストーリーも後半になって謎部分の答えがだいたい見えてきた後になっても、主人公の問いをひっったすらはぐらかし続けるのがもどかしいやら苛立しいやらでストレス源になり果てました。いや、最後の答え合わせから逆算すると聞かれたことをまともに回答しなかった理由は察することが出来るんですが、何度も何度も同じことをやられるので「もうこっちはだいたい答え分かったからさっさと言えよ!」って気持ちの方が強くなりました。

良いストーリーだったか?

SF読み的には既視感が無くもないストーリーだったのでそこまでインパクトがあって全人類衝撃不可避というほどじゃなかったっすね… どちらかというと「韓国っぽいなあ」という展開が新鮮で加点ポイントだったり。ところで無人都市が無人都市だった理由付けについては、「それは物語をつまらなくする設定だからやめろ!」と思いました。あれがOKだと作劇的に出来ることが際限なく増えるので。

飽きの問題

ワイヤーアクションのところでは引き算の美学と言いましたが、逆に言うとやれることが少ないために単調になりやすいわけです。本作はステージがなんというか、わりと長いので面白くないサギョーになる一歩手前まで似たようなことを繰り返していたなあとは思います。もちろんところどころ難しい配置やギミックがあるので、そうそう飽きるわけじゃないんですが、単調やなあとは思わなくもなく。

ボス: 火の鳥

大抵のボスは難易度ノーマルってこともあって「歯応えある」程度なんですが、こいつだけは心折れそうでした。常に落下即死を警戒しなきゃならないのにボスが高耐久で攻撃チャンスは限定的って、ロックマンX6のゲイトのような理不尽クソボスではないのですが、そんな感じの心の折らされ方しました… いや、ほんとにきつかった… 救済欲しいっすよ。。

総評

70点台は低い気がするが、80点台を付けるのもなあって感じ。。
良いゲームだけど絶賛されるほどじゃないというのは強く言いたいです。
ステラーブレイドと良い、韓国製コンシューマーゲームの宿命なのか、詰めの甘さを感じます。少なくとも会話部分がデフォルトオートだったらストレスは減ってました。ただ、会話パート全部消して純粋なアクションゲームになったらどういう評価になっていたかはイマイチわからず。
ストーリーも絶賛されるほどかぁ?とは思いました。つまらんわけじゃないですが。

話題の教育メソッドへのコメント

なんか教育論で揉めてるツイを見た。
https://x.com/shinoyu/status/1856166316039909611

ITエンジニア教育には一家言あるのでワイも言いたい。
前提として、 『新卒あるいは第二新卒ぐらいの初OJTタスクである(中途採用者のベテランが新しい職場に慣れる意味でのOJTではない)』を置きます。

ベテランが2,3時間くらいで終わるタスクを3日設定でアサインする

これ自体は良い。

>>
タスクの説明をする時に細かところまで話さない。大枠と、完了条件の詳細だけ伝える。その過程で仕様が曖昧な時に自然に聞けるスキルを鍛える。

鴨乃橋ロンの禁断推理 17話18話が凄すぎた(ネタバレ有)

ちょっと遅れたが、あまりにも衝撃的だったので感想をば。
なお、ネタバレ有りです。というかネタバレせずに感想が書けない。

kamonohashiron.com

今期2ndシーズンやってる鴨乃橋ロンの禁断推理、M家がやりたい放題してるという話を目にして再び見始めました。そして出会ったのが17話18話の「真夏の海の家水死事件」。これがもう、、、とんでもなく衝撃的だった。いや、ミステリのお約束を逆手に取ってるのかというレベルで衝撃的です。ミステリはこんなに自由で良かったんだ!

どこが衝撃的だったか

ここから本格的にネタバレアリ感想。



如何にも怪しい奴が捻りなく犯人だった

売れない海の家で賞味期限切れの卵を焼いて悪辣とした満面の笑みを浮かべる怪しい店主。怪しすぎて逆にミスリードだろ / または中身別人だろ と思ってたこいつが犯人でした。ウッソだろ!?

トンデモトリック

一応、季節は夏という設定ですよね?今の日本の気候を考えると当然ながら熱帯夜が予想されます。その熱帯夜のなか、かき氷用のちょっと大き目の氷をくっつけてデス=イカダを作りあげ、被害者をデス=イカダに縛って海に流して溺死させたそうです。とてもじゃないですが氷が溶けまくりで実現性低そうだし、必要なかき氷の量も半端無さそうだし、制作時間もかなりかかりそうだし、色々やってる間に冷え冷えになった被害者が目を覚ますだろうしで、もう…

トンデモトリックを使う必然性の薄さ

そもそも論で、被害者が泥酔して店の前まで勝手に来た挙句に倒れて爆睡モードに入ったのが事の発端なんだから、そのまま海に投げ込めば運が良ければ勝手に死んでくれるでしょう。おまけに泥酔してるんだから事故になる可能性も高いし。なんでデス=イカダを作る必要があったんですか?

総論

本当にこの話はツッコミどころ多すぎてヤバいんですが、逆に言うと我々はミステリというものを堅苦しく考えすぎなのかもしれません。こんな、ありえないほど自由で良いんですよね。そう、あまりにも強く心に刻んでくれました。今やってる才能泥棒編もどんだけ僕らミステリ読者の常識を破壊してくれるのか、楽しみにしましょう。

スカーレットネクサス ユイト編クリア 感想

セールで買ったスカーレットネクサスのユイト編クリアしたので感想。

snx.bn-ent.net

思ってたのの数倍ちゃんとした大作ゲームでした。

アクション面

剣の近距離攻撃、念力を使った遠距離攻撃、SASと呼ばれるアクティブスキルの三種を活用していくシステムになっており、さらにゲージMAX技みたいな感じでブレインフィールドというもの展開可能です。全体的にはある意味黒神話悟空的なオーソドックスなアクションゲーム…なことはそうなんですが、念力システムが独自の味を出してる感じはありますね。つっても序盤終わりあたりからはほぼSASゲーです。SASスキルには火属性エンチャという他のゲームでも普通にありそうなのもありますが、「硬質化」というノーダメ状態になれるものとか、「超高速」という相手全体スローモーションになって一方的に攻撃できるスキルとか、他のアクションゲームならぶっ壊れスキルと呼ばれるであろうものが多数存在します。しかもMP制ではなく各スキル単位でクールタイムがあるだけなので使いたい放題ではあります。これらのぶっ壊れSASスキルを有効活用していき、パズル的に敵を倒していく戦闘をやっていくわけですが、まぁー結構楽しかったですね。

難易度についても、スキルがアホほど強いのと、セーブポイントとショップを山ほど用意してることの反動なのか、とにかく敵のダメージ量多くてノーマルでも結構難易度高めですね。歯応えあって良かったのでここは結構驚きました。(作りからしてテイルズ的なキャラゲーというかシナリオゲーだと思ってたので。) ボス火力は当たり前にえぐくてちゃんと避けるかSASでの対処が求められますし、後半は雑魚の遠距離攻撃でゴリゴリ削られるのがきついっす。こういうレベルで歯応えがちゃんとあるのは良いことだと思いました。


システム面

テイルズ的なシナリオゲーとしての側面もあり、キャラの会話やらシナリオやらはちゃんとしてますし量も豊富です。(まぁ最近私はそういうのを求めてなかったので逆に「はよ終わらんかなあ…」ってなりましたけど) 特筆すべきは会話のオートモードのストレスレスなところっすね。ちょっと早めに感じる気もしますが、ボタンクリックせずに放置してもまぁいいかと思わせてくれる程度には快適です。(逆にガンガン手動スキップができないのが問題ではあるんですが…)

キャラ・グラフィック面

当たり前に良いです。ハナビ・ゲンマ・ルカのキャラが良かったっすねー。ハナビちゃん献身的だし、ゲンマさんどことなく面白キャラだし、ルカきゅんは合法ショタジジイだし。

総評

アクションゲーム面で優れた新しいテイルズシリーズと言った感じの雰囲気のあるゲームでした。オーソドックスな回避ゲーながら強力な効果を持つSASを次々に発動していくのが楽しいゲームです。されど、逆にSASを上手く使わないと厳しくなるように難易度高めに作られているので歯応えありました。ちょっと値段高いし、どっちかというとシナリオゲーなのでアクションゲーマー向けかというと難しいところはありますが、十分他人にオススメできるゲームでした。

トランプ支持者が望んだものは結局何だったのか

アメリカ大統領選はまだ色々思うところあるので吐き出しておく。(が、アメリカ大統領選絡みの記事はこれで最後にしたい)
トランプ支持者の望みという視点で今回はやっていく。 〇×の部分は、トランプはそれを実現するのかってところの私見

インフレ抑制 → ×

少なくとも構造的にはトランプの政策でインフレが抑制されることは無いでしょう。保護貿易かつ大企業減税でインフレが抑制されるわきゃないですって。しかしながら大企業減税アメリカ株高→ドル高→輸入品安というルートはありえるのがややこしい。

労働者を見てくれる → ×

ただでさえ格差格差のアメリカで、富裕層と大企業の減税を主張するような人間が底辺労働者のことを見てくれるわけないでしょう。労働者の気分はともかく、実体は悪化すると予想。

アンチポリコレ、反LGBT → 〇

アンチポリコレというか、罵倒する権利の確保というか、これはまぁ間違いなく達成されるでしょう。トランプ本人がやりまくってるんだから。

中絶禁止 → 〇

いわゆる「価値観の違い」の中核にあるのって実は中絶禁止とLGBT問題(特にトランスジェンダー問題)だったんじゃないかなあ。。
トランプは積極的とは言わずとも中絶禁止を推進していくでしょう。少なくとも止めはしない。これが黒人女性にとって致命的だからこそ、ハリスは黒人女性の圧倒的支持率を得られたわけですが、白人女性の支持はイマイチ得られなかった。白人女性にとって中絶禁止はむしろ歓迎すべきものかと思われる結果です。

(私も、pro-choice派の「女性の身体の問題は女性が決める」という言い分自体は気に入らないです。中絶の瞬間だけ都合よくそこに赤ん坊の命は存在してないのですから。ならば妊婦絡みの事件があった時に、赤ちゃんの存在を考えて悲しんだり怒りを覚えたりするのは「間違い」であると言っていくべきです。そこに生命は存在せず、女性の身体だけがあるのだから)

MAGA → △

前の記事でも述べた通り、Great Americaが何を指してるのかが問題。トランプの政策だと、国際政治から引きこもっているくせに貿易にだけはケチをつけ続けるいやーな存在になって発言力も事実上低下していくわけですが、それがGreat Americaなのか。GoogleAmazonMicrosoftと言ったメガITで代替性がないものだけがアメリカの支配力をもたらすものになっていくのではないか。

エスタブリッシュメント → ?

西海岸のIT屋、ムカつくよね。。なんですが、そこに対するパンチになったのかは不透明。たしかにカリフォルニアの人間からしたらトランプは最高にムカつきますが、富裕層と大企業減税はむしろ恩恵を被る側なので一概に悪いとも言えず。

保護貿易 → 〇

100%やるでしょうね。アメリカ国内に産業があるものはガンガン関税ひきあげていくでしょう。非IT製造業にとって福音になる可能性はあります。が、FTAが結ばれる可能性の消滅でもあるわけで、輸出に関してはどうかなあ…

反移民 → 〇

やっていくでしょうね。なんなら就労ビザ更新取消が相次ぐ時代になるのかも。

総論

トランプ支持者が政策として求めたものはなんだったのか、ぶっちゃけ海外の人間である我々にはよくわからんし、ぶっちゃけアメリカ人自身も右派メディアによって騙されてる可能性も普通にあるんですよね。(トランプの方がどうあがいてもインフレを招きそうな政策を打ち出してるのにFOXに煽動されてインフレ抑制のためにトランプに投票した層とか)

ただ、メディア関係なく明らかなのはトランプが反移民・反LGBT・妊娠中絶禁止・男性優勢主義者ってところで、これらの価値観が琴線に触れた人達がトランプ支持に回ったというのは間違いないでしょう。私もトランスジェンダーの女子トイレ問題とかを見ると、支持者の気持ちも一部はわかりますわ。

アメリカ大統領選トランプ当選の私見・感想諸々

注目のアメリカ大統領選、トランプ当選という結果になったわけですが思ったこととか色々残しておく。
www3.nhk.or.jp

ハリス敗北の理由

ガラスの天井

インターネッツだと「存在しない」と言われるガラスの天井ですが、まさにハリスはこれにぶち当たったのではという感じがします。最後の最後で、トランプ支持ではないけど…という人達がハリスに入れられなかった原因がまさしくハリスが「男ではないし、男らしくも無い」では無かったのかと。アメリカ大統領に求める気質として「男らしさ」が求められ続けており、ハリスはこの天井を破れなかったのではと感じました。(ヒラリーの場合は「男らしさ」以前に嫌われすぎという話だったんですが、今回はねえ…)

インフレの責任

「インフレは与党に厳しい結果をもたらす」という当たり前が、昨今の自民党敗北に続いて今回の選挙でも証明されましたね。ただ、「与党のせいでインフレが起きた」という見方は明らかに間違いで、政権交代が起きたからといってインフレがいきなり終わったりするわけが無く、理不尽なことこの上ないとは感じます。(しかも別にトランプが打ち出してる施策ってむしろインフレが加速する方向なんですよね…)

「弱者を見ていない」論

民主党は弱者を見捨てた」ってやたらインターネッツだと根強い論ですが、客観的な意味での「弱者」に対してトランプが優しいわけがなく、オバマケアだなんだを進めてきた民主党がそう言われるのは当人からしたら噴飯ものでしょう。まぁここで言われる「本当の弱者」が指す対象は「非IT系業種で働いている白人男性」なんでしょう。IT系産業が急速に発展する一方でずっと影が薄くなり続けており、それを鼓舞してくれるのはやはりトランプしかいないとは思います。いや、民主党側で「保護貿易やります!」なんて言えないでしょう、そんなこと。民主党側に出せるのは社会福祉だったりリスキリングだったりするわけですが、そういう手の差し伸べが「本当の弱者」のプライドを酷く傷つけるであろうことは想像に難くありません。

総論

偉そうにしてる西海岸のIT屋の連中とインフレへの怒りに対し、ハリスは最後の最後で支持者を掴み損ねたという印象です。「ハリスに大統領を委ねていいのか」という浮動層の不安に打ち勝てなかったのでしょう。それこそ小池百合子のような老獪で強さを見せる女性なら勝ったかもしれないなあ… あるいはもう単純に、もっと若々しい男性だったならと思わずには居られないです。

トランプ政権で何が起きるか

構造的にはインフレに陥るが…?

保護主義的貿易政策 & 富裕層と大企業減税で構造的にはインフレにならないわけがないでしょうなんですが、株高を背景にした強烈なドル高がくれば話は別で、多少関税を掛けようがドルが強いのでむしろスーパーでの物の価格は下がるなんてことが起きる可能性はあります。この狂った金融至上主義の世界でドルがどういう値動きをするかが全てでしょう。

貧困の悪化

今回の選挙で西海岸のIT屋を一発ぶん殴ること自体には成功したわけですが、じゃあ非IT製造業が一気に盛り返して中間層が復活するかというと、どうなんでしょう。とりあえず富裕層減税により金持ちの資本が増えることだけは確定していますが、非IT製造業の中間層に好景気がやってくるかどうかはトランプが目を掛けてくれるかどうかが全てという状況になるでしょう。言ってしまえば関税をどこまで掛けてくれるか、そして何より体力技術力がどれだけ残っていたか次第で。そうならなかった人たちは保護貿易と減税に伴う格差拡大の煽りを受け、貧困状況は悪化していくことでしょう。

MAGAと言う名のアメリカ外し

Make America Great Again と言うのは良いんですが、彼らの目指す強いアメリカとはルーズベルトから始まってロナルド・レーガン等々の時代ちゃうんかと思わずにはいられず。結局アメリカが好き勝手やってそれに世界が屈服してたのは軍事力の展開あってこそであり、トランプ政権的なモンロー主義で、しかも保護貿易までしますという宣言の中で、国際社会がアメリカと組もう/アメリカに従おうとは思わんでしょう。従ったところで軍事力を提供してくれないんだから。よって、アメリカ抜きの同盟関係の模索がより活発化すると予想します。

逆に事実上の朝貢貿易は増えていく可能性はあります。狙うのは特に中露? トランプをおだてるだけおだてて制裁解除や販路開拓を狙っていくことでしょう。そうやってノセられるだけノセられて、実利を奪い取られていく様がGreatとはとても思えませんが…

Twitterに対する追及

我らがイーロンマスクは派手にX上でトランプ礼賛のポストをしまくっていましたが、めっちゃくちゃ禍根残しそうです。ただでさえデマ拡散がどうこうとずっと追及されているのにトップ自らが偏向的なポストを繰り返していたのはあまりに危険で、訴訟喰らう可能性あるんじゃないかという恐れがあります。対策なんて取れないし、金も無いからやめまーすがまぁ最悪のシナリオで、ワイは流浪の民になるのでどうしようというところです。まぁそこまで行かずにイーロンがTwitterを手放してくれればそれはそれで良いことのような気はしますが…

4年後の政権の重荷

トランプ自身は華々しく退任して終わりになるんでしょうが、次を背負わされる政権はどうなることか。まず間違いなく国内問題は大して解決してないか悪化していて、かつ、外交関係はハチャメチャになってるでしょうから、それを修復するだけでも大変でしょう。そしてそこをまたトランプ残党に攻撃材料に利用され…が繰り返されるわけで、アメリカ人はどこまで耐えられるのか。